CORVETTE RACING:C4
84年に登場したC4コルベットは、本格的なレーシングモデルを持たない初めてのコルベットとなった。トランザムレース用などにごく少数のレーサーが製作され、いくつかの勝利を獲得したが、これまでのコルベットレーサーのように格別目立った存在とは言えなかったのだ。
だからといってC4コルベットのスポーツカーとしての性能が否定されるわけではない。ほぼ市販モデルに近い状態(実際、固められた足回りはオプションパッケージとしてディーラーで購入可能だったものだ)で行われた人気のショールーム・ストックカーレースや、IMSAやCARTといったメジャーレースの前座として開催された人気レーサーによるC4コルベットのワンメイクレース“コルベットチャレンジ”などにおいて、C4コルベットのハイパフォーマンスは存分に発揮されたのである。
その他、C4コルベットの時代におけるレースカーで有名なものとしては、80年代後半にIMSA GTPで脚光を浴びたセミワークスマシンのコルベットGTPがある。中身は純レーシングカーで、フロントマスクのみコルベットの面影を残すもの。ターボチャージドされたシボレーV6ユニットは予選用スペシャルで何と1200馬力を誇った。また、プライベートチューナー“キャラウェイ”によるFIA GT選手権参戦もコルベットファンにとっては忘れられない出来事であった。ほぼストック状態でサーキット走行が楽しめたC4コルベット。ZR-1やその特別仕様GS(グランスポーツ)など、ノーマル仕様で世界のハイパフォーマンスカーと渡り合えたモデルも存在する。
アメリカ唯一の本格スポーツカーとして君臨し続けるコルベットにとって、サーキット走行を十分に楽しめる性能を身につけておくことは、例え本格的なモータースポーツ活動を行う予定がなかったとしても、是非とも必要な要素だったと言えるだろう。







